つみびとの花 (ショコラノベルス) (新書)

今年最高傑作とはこの本のこと!いや、今年まだ終わってないんですが……この作家さんのデビュー作品ですが、こんなに淡々と心を締めつけてくる話は初めてで、吃驚でした。

これこそ小説だ!これこそBLだ!少し昔のジュネ時代の作品に似ているかもしれません。

ただエロではなく、ゲイがあたりまえでもなく、ただ自然と惹かれあい、どうしていいかともどかしく悩む。

どちらもタダの人。

金持ちでもないし顔がいいわけでもない(と思う)。

そんな設定は木原作品にも似ていると思いますよ。

もっと設定的には簡素でひねりはないですが、そこがこの作品の持ち味でもあるかと。

新鮮で大変おススメです。

文章も素晴らしい。

表現が奇抜とか、作家特有の雰囲気があるというのとは違います。

逆に言い回しはごく普通なのですが、それが逆にしっかり場面や感情を伝えてきてくれる。

無理に難しい単語を使うこともなく、ありのままを伝えてくる文章がすごくよかった。

しかも一文が短いので、すっと状況が理解できる。

話の内容もそうですが、文章の素晴らしさに惹かれました。