Morph the Cat (CD)

ソロ3作目であるが、音楽面では”SD is almost back !”という感想。

シンプルかつインパクトあるリフによるAメロ、サビでは一転して複雑で意外性のあるコード進行、それに違和感のないメロディ乗せ厚みのあるコーラスワークで包み込む音作り、これらはかなりスティーリー・ダンを思い起こさせる。

しかし歌詞の面では、SD・ソロ作の中で最もその意図を考えさせられるアルバムだと思う。

(キーボード雑誌のインタヴュー記事も大半が歌詞やコンセプトの話で音楽面の比重は小)ソロ1作目が出た80年代初頭は、今に比べれば敵・味方、善悪の区別がつけやすい時代。

まして、自らが振り返る少年期('50年代)の歌詞の中でシニカルに描いた冷戦・核の脅威は、実態が見えていた。

一方、9・11後のニューヨークに住んでいる彼の歌には、獏とした不安にあふれている。

テロ・マネーゲーム的(?)ビジネス、これらをテーマに、時に比喩で、時に直接的に表現すことで、生の不安や死が語られる。

(”Thuggish cult(暴力礼賛集団)が政権を支配したらパラノイアが満開になる”って・・おいおい大丈夫かい、そこまでコメントして・・)それでも、フェイガンはやっぱり軽妙洒脱。

スティーリー・ダンが好きなら、絶対買って損はないでしょう。

それと、このアルバムの良さは、試聴では絶対分からない。

(自分も試聴して買うのをためらってしまいました)