まさに近年、稀にみる傑作であった。三谷幸喜、書き下ろしの3夜連続で放送されたスペシャルドラマだったが適材適所で使いたい役者を惜しげもなく起用し、よくこれだけ集められたものだと感心したのだが、思い通りに作品を制作させてもらえると脚本家、冥利に尽きたであろう。ストーリーは昭和2年から昭和39年の、ある家族の物語なのだが高度成長期の底抜けに明るい日本が日本らしかった時代の作品に仕上がっている。 昔は、この物語のように家族全員で楽しめるホームドラマというものが、たくさん、あったのだが最近では現実同様、個々の恋愛や生活事情が中心の物語が多いように思う。そんな時この作品はホッとさせてくれる。今の日本人が忘れかけている何かを考えさせられ思い出させてくれる風景が、そこにはある。 歴史的事件や著名人も盛り込み長編を飽きさせる事なく最後の最後まで楽しませてくれる。映画では、おそらく実現不可能だった豪華キャストによる長編スペシャルドラマである。そしてエンディングテーマの中島みゆきの時代が作品を見終わっても、しばらく頭の中で繰り返し鳴っているのだ。