1週間で分かる 情報セキュリティアドミニストレータ集中ゼミ 応用編〈2007年版〉 (単行本)

 情報処理技術者試験の「情報セキュリティアドミニストレータ試験」(情報セキュアド)用の参考書。

コンセプトは「最小の努力で合格を勝ち取る」「低空飛行型合格対策書籍」。

午後問題対策向けで、午前問題で問われるような基礎知識を読者が既にある程度もっていることを前提としている。

 「セキュリティポリシ」「個人情報」「認証・不正侵入」「ネットワーク」「ウイルス」「監査」「教育」の7テーマについて、それぞれ1問ずつ過去問題を解いていくスタイル。

読者と一緒に問題文と設問を読み、随所に解説を挟みながら解答を作成していく。

厚い本に見えるが、問題文の一部や設問が繰り返し再掲されているためで、見た目よりもスイスイ進む。

解説の文章は口語体で、繰り返しが多いこともあり全体的にやや冗長だが、わかりやすいと思う。

参考書による独学、というよりも、著者による授業を実際に受けているような感覚で読める。

 「情報処理技術者試験で一番必要なのは、出題者の意図を読み取る技術」「一番大事なのは、出題者がどう答えて欲しいかを見抜く力」「正答作成というのは、出題者と解答者の共同作業」と著者は繰り返し指摘する。

この考えに基づいて、本書では、単に問題解答に必要な全般的な知識を伝授するというよりも、具体的な問題の解答作成を通して、問題文のどこを見て何を考えるべきか、できる人の思考の流れそのものを伝授しようとしている。

できる人なら当然皆もっている暗黙知をできない人に文章で伝えるという、かなり困難な作業が、本書では見事にやり遂げられていると思う。

これができる人って世の中にそんなにいないのではないだろうか。

著者の才能がここに花開いている。

 平成18年度の午後'T・午後'U問題とその解答・解説も収録されている。

 姉妹編として、主に午前問題対策用の『1週間で分かる情報セキュリティアドミニストレータ集中ゼミ【基本編】(2007年版)』がある。