かつて、日本の代表的エクセレントカンパニーといわれるトヨタが、「『日本的雇用慣行を維持している』などというふざけた理由」(関岡英之)に基づき、アメリカのデタラメな格付け会社によって格下げされるという事態があった。
だが、私は、「日本の経営システムを特徴づけているのは、人間にかかわる部分」であり、恐らく「会社を構成する社員を大切にする考え方は、今でも健在」(ジェームズ・C・アベグレン)であろうと思っている。
こうした「日本的経営」の賦質を、「資本」主義企業に対する「人本」主義企業システムの原理として再確立を図らんとしたのが、伊丹敬之教授のこの著書であり、今もって陳腐化はしていない。
本書では具体的に、カネの提供者ではなく、ヒトを中心に据えた企業像、経営のビジョンを提起している。
それは同時に、企業を単なる「キャッシュフローマシン」「株券の山」(ミシェル・アルベール)と見なす想念の対極に位置するものでもある。
伊丹教授はその後、「人本」主義企業の特性である「従業員主権」「分散シェアリング」「組織的市場」等のうち、「従業員主権」概念をさらに深化させ、「日本型コーポレートガバナンス(企業統治)」(同名の著書あり)の土台としている。
この「従業員主権」というコンセプトについて、日本の企業と「労使」を守るため、商法等との整合を考慮しつつ、ドイツで運用されている「労資」共同決定方式にまで発展させてもよいのではないか、と勘考する。
だが、私は、「日本の経営システムを特徴づけているのは、人間にかかわる部分」であり、恐らく「会社を構成する社員を大切にする考え方は、今でも健在」(ジェームズ・C・アベグレン)であろうと思っている。
こうした「日本的経営」の賦質を、「資本」主義企業に対する「人本」主義企業システムの原理として再確立を図らんとしたのが、伊丹敬之教授のこの著書であり、今もって陳腐化はしていない。
本書では具体的に、カネの提供者ではなく、ヒトを中心に据えた企業像、経営のビジョンを提起している。
それは同時に、企業を単なる「キャッシュフローマシン」「株券の山」(ミシェル・アルベール)と見なす想念の対極に位置するものでもある。
伊丹教授はその後、「人本」主義企業の特性である「従業員主権」「分散シェアリング」「組織的市場」等のうち、「従業員主権」概念をさらに深化させ、「日本型コーポレートガバナンス(企業統治)」(同名の著書あり)の土台としている。
この「従業員主権」というコンセプトについて、日本の企業と「労使」を守るため、商法等との整合を考慮しつつ、ドイツで運用されている「労資」共同決定方式にまで発展させてもよいのではないか、と勘考する。